お知らせ
放送日 | 令和6年11月18日 |
学生記者 | 熊谷乃音 |
取材先(SDGs推進企業等) | 有限会社熊力石材 |
取材レポート
富士市に本社を置く富士市SDGs推進企業「有限会社 熊力石材」を取材した。熊力石材は、墓石・記念碑の販売製造や、墓地、霊園の紹介を通じて大切な人とのつながりを感じられる場所づくりを行う。今回は、熊力石材のサステナブル活動の中から、リサイクル可能な紙製の塔婆について、代表取締役の熊王秀和さんにお話を伺った。
熊谷:熊力石材さんは、紙で作ったリサイクル可能な紙塔婆の製造を始めたのですよね。
熊王:はい、この紙塔婆です。
熊谷:軽いですね。しかも薄い。そして固い。どんな紙で作られているのですか?
熊王:セルロースナノファイバーを使った紙です。
熊谷:セルロースナノファイバーは、富士市が推奨している新素材ですよね!なかなか、紙で塔婆を作ろうと思いつかないと思うのですが、どうしてこの取り組みを始めたんですか?
熊王:木の塔婆はリサイクルしづらそうでしょ?だから紙にしてリサイクルできるようにしました。
熊谷:今まで木の塔婆はどのようにリサイクルを…?
熊王:焼却処分されていました。
熊谷:そうなんですか。捨てていたんですね。紙で作る以外にリサイクルできる素材のアイデアはあったのですか?
熊王:プラスチックも案にありました。ですが回収が難しいという問題点がありました。また、富士市が紙のまちということもありますので紙がいいと思いました。
熊谷:紙塔婆の事業を始めて、成果を感じられることはありますか?
熊王:紙塔婆を置いてくれるお店も出てきましたし、お寺も協力してくれるようになりました。活動に共感して普及に協力してくれる人だけでなく、リサイクルに協力してくれる会社も出てきました。くすの木学園さんは回収を担当してくれていますし、コアレックス信栄さんは古紙としてトイレットペーパーにリサイクルしてくれています。そして完成したトイレットペーパーを私たちの会社で買って様々な形で使うことで、良い循環を作ることができました。
熊谷:リサイクルを回す循環ができたのですね。これからさらに普及が進んでいくと思いますが、紙塔婆の事業を通じてどのような未来を作りたいですか?
熊王:我々の業界以外にも、まだまだリサイクルを進められる業界は多くあると思います。よい未来を作るために一緒に頑張りましょう!
熊谷:本日はありがとうございました。
熊王:ありがとうございました。
普段お墓参りをするときに使っていた塔婆が、使用後どうなっていたか考えたこともなかったことに気づかされた。当たり前になってしまっていることにも「これはどうなるのだろう?」と疑問を持ち調べることが必要だと感じた。社会の様々な課題に目を向けSDGsの目標達成につながる行動をしていきたい。
(取材:富士市SDGsプロジェクト学生記者 熊谷乃音)