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(ラジオ番組アーカイブ)R6学生記者取材 No.23

放送日令和6年11月5日
学生記者日南壮琉
取材先(SDGs推進企業等)イデキョウホーム株式会社
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

富士市に本社を置く富士市SDGs推進企業「イデキョウホーム株式会社」を取材した。イデキョウホームは富士市・富士宮市を中心に静岡市から沼津・三島エリアまで新築の注文住宅やリフォームを取り扱っている地域密着型の住宅メーカーだ。地元の富士ヒノキを建築材として使用し、地域の山や森の保全に貢献するとともに、輸送による温室効果ガスの排出量削減にも貢献している。
今回はイデキョウホームが取り組むゼロエネルギーハウス事業について、代表取締役社長の井出克広さんにお話を伺った。

日南:イデキョウホームさんは現在ゼロエネルギーハウスを手掛けていますが、なぜこういった事業を始めたのですか?
井出:実は、SDGsというものが出てきて始めたのではなく元々似たようなものを20年ほど前から始めていました。ゼロエネルギーハウスを構成する三つの条件である「断熱性」「高効率設備」「創エネ」のうち、断熱について私たちは長年取り組んできたのです。このベースがあったので、もうやるしかないという思いに至りました。
日南:SDGsが向こうからやってきたようなものですね。
井出:そうですね、社会がようやく私たちの方に来てくれました。
日南:では、その断熱について詳しく教えてもらってもいいですか?
井出:家においての断熱というのは主に断熱材を用いるのですが、その断熱材を私たちは自社で製造しております。

日南:自社で製造しようと思ったのはなぜでしょうか?
井出:一般的に断熱材というのは、グラスウールやプラスチック系のものが使われています。しかし、これらは製造時に多くのエネルギーを使用したり、火災時にも石油系の物質が燃える黒い煙や臭いを伴ったり、吹付け断熱等は木材に密着して木材のリサイクルの妨げにもなります。それらの事があまりよくないと考え、地に還すことができる新聞紙を原材料にした断熱材を作ろうと考えました。それが富士産eco断熱です。
日南:新聞紙を用いるメリットは何でしょうか?
井出:まずリサイクル品である事。そして新聞紙は吸放湿性があるので湿度の調整が出来るので建物を健康に保ちやすい事。また、昔から二輪のライダーが寒さ除けにお腹に新聞を巻いたり、災害時の避難所で段ボールハウスなどで外気を避けたり、紙製品は一定の断熱性能があるのです。そのため、新聞紙を細断し高密度に充填すれば、断熱性や調湿効果、吸音性があります。また、新聞紙は長年、様々な形でリサイクルされてきた実績があることから、私たち住宅メーカーでも活用できるのではないかと考え、新聞紙を用いた断熱材を開発しました。
日南:一石二鳥どころではないですね!
井出:是非とも他の企業さんにも使用して欲しいものです。

日南:それでは、最後に私たちが家で簡単にできる断熱の方法を教えてください!
井出:そうですね、現に、家というのは窓からたくさん熱が出入りしており、冬には約50%、夏には約70%も熱が出入りします。これを防ぐために、窓を二重にするのがおススメです。または見た目は少し劣りますが、カーテンの裏に段ボールを挟むことで、手軽に断熱効果を高めることができます。
日南:エアコンやホットカーペットで空間を暖めるのも大事だけれど、熱を逃さないというのも大事なのですね。
井出:その通りです。いかに熱を逃がさないかがとても大事なのです。
日南:本日は、ありがとうございました。
井出:ありがとうございました。

今回の取材で熱というものがどれだけ取り扱うのが難しいか実感した。難しいながらも、環境に配慮した家と家づくりをする住宅メーカーとしてのプロフェッショナルを感じた。環境は身近だからと安直に行動するのではなく、確実に着実に行動するところを見習い、今一度SDGsを見つめ直してみてもいいのかもしれない。

(取材:富士市SDGsプロジェクト学生記者 日南壮琉)

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