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(ラジオ番組アーカイブ)R6学生記者取材 No.19

放送日令和6年10月28日
学生記者吉野来南
取材先(SDGs推進企業等)東洋レヂン株式会社
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

 取材したのは富士市SDGs推進企業の東洋レヂン株式会社。富士市に本社・工場を置く医療機器、医療部品製造メーカーだ。主にプラスチックの加工や着色を行っている。近年、プラスチックに変わる新素材として注目されている植物由来のセルロースナノファイバーを使って3Dプリンターで使う樹脂を作るなど、常に新しいものづくりにチャレンジしている。
 今回は、去年からスタートしたという「3Dプリンターで高校生のモノ作りサポート事業」について技術開発部・取締役部長の井出康太さんと、プロジェクトに参加している吉原工業高校システム化学科の入江花さんにお話を聞いた。

吉野:東洋レヂンさんはSDGs事業として、3Dプリンターで高校生のモノ作りサポート事業をなさっていると伺いました。どのような事業かお聞かせください。
井出:今年で2年目となるこの事業ですが、会社と吉原工業高校さんが隣に位置しているということもあり何か一緒にできないかなと考えていました。そこで市役所や学校の校長先生に協力を仰ぎ、一緒にものづくりをするこの事業を始めることができました。3Dプリンターと新しいフィラメントを使ってものづくりをしています。
吉野:なるほど。東洋レヂンさんの得意を生かした活動をともになさっているんですね。この事業を通して感じたことや未来への思いはありますか?
井出:大人だとどうしても固定概念に縛られなかなか新しい発想が出ないのですが、子どもたちは柔軟な発想でどんどんアイデアを出してくれるのが素晴らしくて、いつも驚きをもらっています。子どもたちは未来の宝です。この、ものづくりのまち富士市に、ものづくり好きな子どもたちが増えてくれたらいいなと思います。
吉野:子どもたちは未来の宝という言葉、とても素敵です!ありがとうございます。続いてプロジェクトに参加している入江さんに伺います。ここに3つの瓶がありますが、これはそれぞれどのようなものですか?

入江:左のものはペットボトルのキャップで、真ん中はペットボトルのキャップを砕いたものです。右は砕いたものに熱を加えて細長く抽出して3Dプリンターの樹脂として使えるようにしたものです。ペットボトルのキャップは海でゴミ拾いをしたり学校などで集めたりして手に入れました。

吉野:ごみとして捨てられていたキャップを回収して再利用しているのですね。このエビの形をしたものはなんですか?
入江:これはキャップから作った樹脂を使って3Dプリンターで作ったキャラクターです。段ボールカッターとしての機能も持っています。海で出たゴミで、このような海の生き物のグッズを作ることでポイ捨てを減らしたいというのが僕の一番の目標です。いつかこのようなグッズを売って、それで得たお金で生物保護などに役立てていきたいと思っています。これからもっと綺麗に造形したりいろいろな商品を作ったりして販売をしていきたいです。
吉野:素敵な目標ですね!本日はありがとうございました。

 3Dプリンターを利用して、ペットボトルのキャップから全く新しいものを作り出すというアイデアに驚いた。普段目にするゴミも発想次第でいろいろなものに形を変えて利用することができるということを改めて感じた。ポイ捨てをしないことはもちろん、このゴミはどんなものに再利用できるだろうと考えてみようと思う。

(取材:富士市SDGsプロジェクト学生記者 吉野来南)

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