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(ラジオ番組アーカイブ)R6学生記者取材 No.14

放送日令和6年10月15日
学生記者岩﨑零菜
取材先(SDGs推進企業等)コアレックス信栄株式会社
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

富士市中之郷に本社を置く、「コアレックス信栄株式会社」を取材した。コアレックスは金属付き、ビニール付きの古紙などをリサイクルすることができる独自の技術をもっていて、リサイクル可能な紙の範囲が広いことが特色である。
今回、FUJI3Sプロジェクト第一号として認定された「使用済みペーパータオルを含む 紙資源リサイクル活動」について、総合企画室係長の宇佐美貴史さんにお話を伺った。

岩﨑:「使用済みペーパータオルを含む 紙資源リサイクル活動」というのは、具体的にどのような事業ですか?
宇佐美:お手洗いなどで出るペーパータオルがゴミになってしまうからという理由で、エアータオルにシフトした時期がありましたよね。しかし、コロナが拡大していた時期に再度ペーパータオルが使われるようになりました。ペーパータオルは多くの場所で「燃えるゴミ」として扱われています。私たちはそこに着目しました。富士市内のロゼシアターさんの利用者が使ったペーパータオルを含む紙資源を集めトイレットペーパーにリサイクルすることにしたのです。また、作ったトイレットペーパーをロゼシアターさんで使ってもらうにあたり、協働事業者であるくすのき学園さんにも協力をしてもらい、福祉の力と両輪で循環を実現しました。

岩﨑:どのような思いで事業に取り組んでいますか?
宇佐美:個々人の小さなリサイクル行動が地球のためになると思っています。一人一人が意識的に燃やすごみを減らすことで地球温暖化を抑制できます。そして、ここに我々の活動が役立っていると信じています。
岩﨑:成果を感じられることはありますか?
宇佐美:この活動を始めてから多くの企業様や自治体様から問い合わせをいただくようになりました。一般家庭から発生する紙ごみも含めて、コアレックスの資源化可能な分類基準で紙資源を回収していただけるようになりました。その点で成果があがっていると感じています。
岩﨑:この事業を通じて、どのような未来を作りたいと考えていますか?
宇佐美:我々だけではなく、関わる全ての消費者の皆様や企業様、自治体様と手を取り合いながらリサイクルの輪を完成させること。紙資源を出し、我々がリサイクルをする。そしてまた還元するという循環をつくることが非常に重要だと考えています。

岩﨑:まだリサイクルがなされていない紙を、今後新たにリサイクルするということは考えていますか?
宇佐美:脱プラスチックによって紙に置き換わることが増えていますが、これがリサイクルできているかという点は重要だと思います。紙資源であれば我々が取り扱いできますし、資源化可能な紙についてさらに情報発信することが重要だと思います。技術革新のなかで使い終わった紙をしっかり紙資源として扱いきる未来を目指したいと思います。
岩﨑:本日は、ありがとうございました。
宇佐美:ありがとうございました。

紙であるにもかかわらず、資源ではなく燃えるゴミとして処理されている紙があることを知ることができた。また、コアレックスがそれらを受け入れることができる理由もよくわかった。コロナ禍で発見した問題に着目しつつ地域を巻き込んでリサイクルを進める姿勢が、これからの社会に適合する循環型事業だと感じた。日常的に使うものだからこそ、資源を意識することや、リサイクルしやすいものを選ぶということが私たち個人にできることだろう。
(取材:富士SDGsプロジェクト学生記者 岩﨑零菜)

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