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(ラジオ番組アーカイブ)R6学生記者取材 No.13

放送日令和6年10月14日
学生記者鵜飼宏鷹
取材先(SDGs推進企業等)金子歯車工業株式会社
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

富士市厚原にある富士市SDGs推進企業「金子歯車工業株式会社」を取材した。金子歯車工業株式会社は産業機械向け歯車の製造を行っている。この企業が製造する歯車の精密さは折り紙付きであり、その高い精密さの秘密は社員の高い技術力にある。高い技術力を持つ人材を育成するために、毎週水曜日に社員全員が参加し実施しているのが改善提案活動である。改善提案活動とは、社員一人一人が業務をより効率的に行うための改善点を考え、全社員の前で提案する活動のことだ。今回は、改善提案活動について、代表取締役社長の金子佳久さんにお話を伺った。

鵜飼:改善提案活動を通じてどのような改善がありましたか?
金子: 社員一人一人が課題や目標を見つけ、その課題や目標を解決・達成するために日々考えながら活動していく、そして成果を出す。このことが会社全体で社員一人一人が行うようになったことが一番価値のある改善であると考えています。
鵜飼:どのような点がSDGsの目標達成に貢献できていると思いますか?
金子: 仕事や生活の中で日々改善をしている事自体がすべてSDGsに貢献できていると考えています。それを実現させるために意識していることは社員の教育です。社員一人一人が考えながら改善することが大きな成果を生むのではないかと考えています。

鵜飼:この活動は、最初は上手くいっていなかったと伺っていますがどのような問題点があったのですか?
金子: 最初は改善提案を出す社員が少なかったですね。年間百件あるかないかでした。最初はやらされている感じでした。
鵜飼:どのようにして、その問題点を解決したのでしょうか?
金子:「社長、僕がやりますよ!」と言ってくれる社員がいたんです。その社員が中心になって改善提案活動の方法を再編してくれました。しばらくすると、また別の社員が毎週提案をするようになったんです。すると、その社員にまわりが感化され、毎週のように提案する社員が増えていきました。そして、今は、年間千件を超え、改善件数の合計が一万件を超える程になりました。

鵜飼:今は他の企業にもこの活動が注目されていると伺っていますが、どのようにしてこの活動がここまで成長することができたのでしょうか?
金子:継続することにあると考えています。改善というのは1日や2日でできることではないです。改善をするためには努力を積み重ねること、活動を継続することが大事であり、その成果として今があると考えています。
鵜飼:今後、この活動を通じて、どのようにSDGsと関わって行きたいとお考えでしょうか?
金子: とにかく、この活動を今後も継続していくこと、そして、他の企業にもこの活動を知ってもらい、我々のような企業を増やしていきたいと考えています。
鵜飼:本日はありがとうございました。
金子:ありがとうございました。

 改善提案活動を通じて、社員一人一人が日々改善することをモットーとして業務に取り組み、そのことが全体の業務の改善につながるだけではなく、社員個人の技術力の向上にもつながっていると感じた。SDGs目標達成のためには、多くの改善点が存在している。改善というのは1日や2日ではできないことが多い。だからこそ、日々改善することを意識して過ごすことが大切であると感じた。
(取材:富士市SDGsプロジェクト学生記者 鵜飼宏鷹)

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