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(ラジオ番組アーカイブ)R6学生記者取材 No.7

放送日令和6年9月30日
学生記者劉又賓(yu woobin)
取材先(SDGs推進企業等)株式会社近藤薬局
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

 富士市のSDGs推進企業の一つである株式会社近藤薬局の事業、コワーキングスペース橘香堂(以下橘香堂)を取材した。主に橘香堂では地域住民やスモールビジネスを行う事業者に、多様な活動ができる場所を提供している。今回は、株式会社近藤薬局のバイヤーである近藤弘人さんにお話を伺った。

劉:事業の内容を教えてください。
近藤:私たち近藤薬局は近藤薬局本店の隣に橘香堂を用意しまして、色んな方々にコミュニティスペースとして使っていただきながら多様な経験と活動ができるようなスペースを提供しています。

劉:このようなスペースを作ろうと思った理由は何ですか?
近藤:昔薬局というものは相談所みたいな場所でした。薬を買うだけではなく病気のような様々な悩み事を相談するためにも市民は薬局を訪れたのです。しかし、今のドラッグストアは薬局のそういう機能がなくなり、スーパーのような施設になっています。私はそこに切なさを感じまして、昔の薬局のように様々な相談や地域のコミュニティとしての活動ができる場所をつくろうと思いました。
劉:首都圏などではなく、吉原商店街の本店の隣に設置した理由は何ですか?
近藤:昔栄えていた本店のあるこの商店街がシャッター通りになり、人々が町を離れていくのを見たのがきっかけでした。それで、商店街を活性化させる為の方法を探していたところ本店の隣に約30年前から空いているスペースがあったので、そこに橘香堂を作ることにしました。橘香堂を使われる方々が商店街の他のお店も立ち寄ることによって地域復興にも寄与できるのではないかと思いました。
劉:この事業はSDGsの何番に該当しますか?
近藤:私たちの場合、たまたま市民の為に起こした事業が国や地域の行政の方向性に当てはまっていただけです。なので、それについて深く考えたことはありませんが、強いて言えば、11番の住み続けられるまちづくりと17番のパートナーシップに該当すると思います。
劉:富士市SDGsプラットフォームは役に立ちましたか?
近藤:もちろん役に立ちました。SDGsの活動について助言を受けたり様々な情報を提供してもらっています。しかし、私たちに情報を提供するだけではなく、地域の人々にこういうスペースが運営されていると発信するなど小さな企業ではできないところを補うような支援が今後増えるなら、さらに役に立つと思います。
劉:今後、この事業をどう活用したいですか?
近藤:この事業をどう活用するかよりもこれを維持することが重要だと思います。人々のゆかりの地、帰れる場所を維持していくことで最終的にはそれを次世代につなげていくことを目指して運営していきたいです。

地域住民のために、活気を失っていく商店街のためにこのようなスペースを作り地域に賑わいを作りたいという想い。近藤さんの地域に対する愛を感じることができた。近藤さんが願うようにこれから商店街がますます活気を取り戻していく未来を期待したい。
(取材:富士市SDGsプロジェクト学生記者 劉又賓)

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