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(ラジオ番組アーカイブ)R6学生記者取材 No.2

放送日令和6年9月17日
学生記者工藤弥生
取材先(SDGs推進企業等)一般社団法人まちの遊民社
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

 富士市に本社を置く「一般社団法人まちの遊民社」を取材した。今年度から富士市教育委員会と連携した「公教育と連動したキャリア教育パイロットプログラム」の実践を行っている。これは富士市のSDGsプロジェクトエッグクラウドファンディング型で資金に成功した初めてのケースだ。今回、理事の畑裕美さんにお話を伺った。

工藤:以前から総合探究学習のコーディネートをやっていらっしゃったと思いますが、新たに公教育と連動したキャリア教育のプログラムづくりをしようとしたきっかけは何ですか?
畑:学校の先生方から体験的な学習の要望が増えてきたことです。体験的な学習は子供たちが意欲的で主体的になり、事後も印象に残るために学びの定着が大きいんですよね。体系的に職場体験が有意義になるような時間を提供したいと思い、日本総研さんとも連携して体験型キャリア教育の富士市版を作ることになりました。

工藤:具体的にこのプログラムではどのようなことを行う予定ですか?
畑:富士市内の企業さんとも連携して、公共施設内にスモールタウンを作り、子供たちは一市民、一社員として暮らしを体験してもらいます。各社では役職が振られ、仕事が休みの時は住民投票や税金を払いに行ったり、給料でお買い物をしたりと生活も経済を回すうえで必要なことだと学べます。
工藤:各社で子供たちはどんな仕事を体験するのですか?
畑:渋谷での事例になりますが、不動産会社がマンションの建設のために融資申請書を作り、銀行が審査、不動産会社へのヒアリングをした上でもう一度審査をして事業を進めていく感じです。図面の設計や長さを測りとることも実際にやってみていました。
工藤:大学生のインターン以上に本格的かもしれません。小学生が行うこととしては難しいように感じたのですが、事前学習はどのようなものですか?
畑:事前学習は税金・企業の利益を上げること・サプライチェーン・仕事と自己理解の4章立てで行うだけでなく、会社説明会から面接、採用され、会社としてのミッションに対してどのように解決していくかの会議も行って貰います。
工藤:まさに社会のリアルを知る体験ですね……
畑:小中学生が生まれ変わって社会人になるわけではなく、意外と難しいことではない、そのままでも大丈夫だよと感じて欲しいですね。
工藤:このプログラムを通して子供たちに何を学んで欲しいですか?
畑:各社で責任者になる子が自分の中に眠っているリーダーシップみたいなものに気づいたり、人と協力していくときに共有することの大切さに気づきながら、ゴールが示されている答えのない問いに対してどう取り組んでいくかを学んでいって欲しいなと思います。
工藤:子供の時に受けてみたいと思うプログラムでした。本日はありがとうございました。
 畑:ありがとうございました。

後記
 「体験」を有意義に行うための学び、社会で行われていることを大人になりきりながらプログラムに取り組むことで、キャリア形成に繋げるだけでなく、自分の新たな一面にも気づくことができると思った。子供たちが主体的に行う学習の支援を地域と共に行うことの課題はあるが、人との関わりや何かのきっかけで物事が進んでいくことはとても素敵だと感じた。

(取材:令和6年度富士市SDGsプロジェクト学生記者 工藤弥生)

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