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ポリプラスチックス株式会社 チェンジメーカーインタビュー

ラジオ放送

放送日2025年11月3日(月)9:08
(再)2026年1月19日(月)9:08
学生記者佐藤優羽、水野航聖、加藤杏菜
取材先(SDGs推進企業等)ポリプラスチックス株式会社

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取材レポート

加藤:こんにちは。
現代国際学部2年、加藤杏菜です。
佐藤:教育学部1年、佐藤優羽です。
水野:経営学部2年、水野航聖です。

加藤:今日、私たちはポリプラスチックス株式会社に来ています。
SDGsの目標達成に向け、ポリプラスチックス株式会社さんがどのような取り組みをなさっているのか、総務部部長髙橋重晶さんにお伺いします。髙橋さん、よろしくお願いいたします。

髙橋さん:はい、よろしくお願いいたします。

加藤:まず、ポリプラスチックス株式会社さんのメインの事業についてご紹介いただけますでしょうか?

髙橋さん:はい、ポリプラスチックスは日本初のエンジニアリングプラスチックの専業メーカーです。エンプラとは、優れた機械的強度や耐熱性などを備えた、機能性の樹脂です。ここ富士工場では、これらの高性能なプラスチックの研究並びに製造を行っております。

加藤:はい、ありがとうございます。ここで私から一つ質問をさせていただきます。こちらの富士工場さんでは日本にあるいくつかの拠点の中で唯一、研究開発の事業をされていますが、研究開発の事業でお客様との対話の中で大切にしていることはありますか?

髙橋さん:はい、私たちはお客様に寄り添うといったところを企業のポリシーとしております。お客様の立場になって物事を考え、少しでもお客様の価値創造に寄与できるような貢献を行いたいという風に考えております。

加藤:ありがとうございます。

では、ここから今お伺いしたメインの事業が社会的、環境的、経済的にどのように配慮されているのか、それぞれ詳しくお話を伺っていきます。

環境

ではまず、私、加藤杏菜が環境面について伺います。環境への配慮について意識して取り組んでいることは何でしょうか?

髙橋さん:はい、私たちポリプラスチックスは、金属の代替えとしてプラスチックの開発をしてきました。高性能なプラスチックスを、皆さんに使っていただけるように、さらに環境負荷が高いと言われてバッシングはされながらも、プラスチックスの良さをPRして社会に貢献していきたいというふうに考えております。

そして、実は製造という点ではプラスチックの方が金属より環境負荷が低いのです。ですから、金属と同等かそれを上回る性能を付加して、長時間使用できるようにすれば、環境負荷を減らすことができるんです。

近年、循環型社会の実現に向けて環境負荷が低い素材である植物由来のセルロースの可能性が期待されています。当社では、お客様の環境ニーズに答える製品として、セルロース強化グレードの開発を開始しました。

さらに、サステナブルな原料を活用した製品や、エンプラリサイクルをコンセプトとするリコンパウンディング・サービスとの組み合わせにより、一層の環境負荷の低減を目指していきます。

加藤:ありがとうございます。

ではここで環境への配慮に関連した質問をさせていただきます。富士市民とのつながりという観点で大きな工場を持つこちらの富士工場さんが、騒音問題や排出ガスなどの環境の面で配慮していることはありますか?

髙橋さん:はい。こちらの富士工場の周りにはたくさんの住民の方がいらっしゃいます。そういう住民の方の生活に支障をきたさないように、騒音、振動、匂いといったところを普段から気をつけ、またそういう影響を及ぼさないような設備も整えています。地域住民さんの理解・協力を得ながらモノづくりを行っていきたいと考えております。

ポリプラスチックス富士工場では毎年環境モニター会議を実施し、近隣住民との対話をする場を設けてきました。臭気削減対策としてスクラバーと呼ばれる、有害ガスを洗浄して安全な状態にする装置を取り付けたり、騒音や煙にも気を使って対策したりするなどしています。富士市民との密なコミュニケーションを大切にしている富士工場は地域生活の安全性にも気を配っています。

加藤:ありがとうございます。それではここでSDGsの17の目標のうち何番の達成を目指している活動だとお考えでしょうか?

髙橋さん:はい、それにつきましては「13番、気候変動に具体的な対策を」と考えています。CO2の排出というのが社会の問題になっております。生産時におけるCO2の削減。さらに工場の生産の効率を上げるといったところを意識して、工場の稼働に努めております。

加藤:はい、ありがとうございました。

社会

佐藤:続いて、私、佐藤優羽が社会面についてお伺いします。社会的配慮について意識して取り組んでいることは何でしょうか?

髙橋さん:ポリプラクチックスは、アジアや北米、ヨーロッパを中心に世界に販売拠点、それから研究開発、技術サポートの拠点、生産拠点をたくさん持っております。そこで働いている方々は、性別や国籍を問わずですね、誰もが働きやすい環境づくりに努めてまいっています。

世界に拠点を置くポリプラスチックスではダイバーシティーを重視しています。みんなが気持ちよく働けるような方法を模索しているポリプラスチックスは10年ほど前から、子育てや介護がしやすい環境づくりを整え始めました。

最近では、従業員一人一人が、自分の思い描くキャリアを重ねることができるように、キャリアチャレンジ制度を開始しました。性別、年齢問わず、従業員自らがキャリアを描き、新たなチャレンジをすることができる仕組みです。そのほかにも、副業・兼業制度を取り入れ、従業員のスキル向上を支援するなど、働くことを通して従業員のキャリアを支援する環境を整えています。

佐藤:ありがとうございます。次に私の方から社会面について質問させていただきます。今回富士市SDGsプロジェクトということで、ポリプラスチックス株式会社様が富士市で社会貢献活動として行われていることをお聞きしてもよろしいでしょうか。

髙橋さん:はい、例えばですけれども、富士市さんが企画されています、ものづくり交流フェアといったイベントに参加させていただいたり、また、静岡県をベースに活動されています、静岡ブルーレヴズというラグビーチームと一緒になってですね、清掃活動に励んだりしております。

富士工場では、近隣区が主催する環境保全活動の「秋のクリーン作戦」に毎年参加し、堤防・海岸等の清掃活動を行うことで地域に貢献しています。「静岡ブルーレヴズ」チームの皆さんと約1時間にわたって堤防や海岸の空き缶/ビン、ペットボトル、鉄くず、プラゴミ等の回収を行いました。

エンプラNo,1ソリューションプロバイダーとして、これからも、富士市さんとの信頼関係を継続し、共に継続・発展していきたいです。

佐藤:ありがとうございます。SDGsの17の目標のうち、社会的配慮の面では、何番の達成を目指されている活動だとお考えでしょうか?

髙橋さん:5番ジェンダー平等を実現しようというところになります。化学工場ですので、まだまだ女性の人数が少ないですけれども、いろんな働く場所機会・チャンスを平等に持ってもらうことによって、女性の方がさらに活躍できる、また、ライフ・ワークバランスを意識した、社会・会社の取り組みを行っております。

佐藤:ありがとうございました。

経済

水野:続いて、水野航聖が、経済面について伺います。企業として成長するために意識して取り組んでいることは何でしょうか。

髙橋さん:はい。これからますます地球環境といったところが問われてくる時代になるかと思います。ポリプラスチックスはバイオマス由来の樹脂をはじめとするサステナブルな新しい製品で、これから新しい分野を切り開いていきたいというふうに考えております。

水野:ありがとうございます。 続いて経済面に関連した質問をさせていただきます。 ポリプラスチックスさんは富士市におよそ60年拠点を置いていると思うんですけど、経済面で富士市に期待したいこと、貢献できると思うことは何ですか?

髙橋さん:はい、 これまで長く富士市さんにはお世話になっております。少しでも私たちの企業活動が富士市さんに少しでもプラスになれば嬉しいというふうに考えております。

水野:ありがとうございます。 最後にSDGsの17の目標のうち、何番の達成を目指している活動だとお考えでしょうか。

髙橋さん:12番 つくる責任 つかう責任のところになるかと思います。たくさんのプラスチックスを製造しております。そういうプラスチックスが、 単純に捨てられることなく、 リデュース、 リユース、 リサイクルと いったところを広めて、 これからの時代にマッチした資源の再利用方法を考えていきたいというふうに考えております。

水野:ありがとうございました。

加藤:今日はポリプラスチックス株式会社さんの取り組みについて、社会、環境、経済の3つの側面からお話しいただきました。まずは総務部部長、髙橋重晶さん。ありがとうございました。

髙橋さん:はい、どうもありがとうございました。

取材後記

髙橋さんは、力強く語ってくれた。「バイオマス由来のサステナブルな樹脂を活用して成長していきたい」。このバイオマス由来の樹脂とは簡単に説明すると再生可能な生物由来の資源を原料として、科学的または生物学的に合成されるプラスチックスである。つまり、環境に負荷をかけない、環境に配慮した資源であるのだ。髙橋さんは、地球温暖化という現実に誰よりも向き合い、より環境に配慮した方法で企業を成長させたいという願いがあるのだ。そして、これはSDGs13番の「気候変動に具体的な対策」を、に当てはまり、ポリプラスチックスがいかにCO2を発生させない工夫に取り組めているのかをうかがえた。また、髙橋さんのポリプラスチックスへの経済面への熱い気持ちは冷めることなく続けてこう語ってくれた。「我々、ポリプラスチックスがバイオマス由来の樹脂をはじめとするサステナブルな新しい製品で、これから新しい分野を切り開いていきたい」。環境に配慮した方法で現状に満足することなく、新たな分野に挑み続けるポリプラスチックス。その切り開いた分野で私たちの生活が明るく、豊かになる未来はそう遠くないかもしれない。

続いて、ポリプラスチックスの富士工場が富士市に約60年拠点を置いていることに関連して、経済面で富士市に期待したいこと、貢献できると思うことはあるか、ということについて伺った。髙橋さんはにこやかにこう語ってくれた。「これまでポリプラスチックスは長く富士市さんにお世話になっております。少しでも私たちの企業活動が富士市さんにプラスになればいいなという風に考えております」。実はポリプラスチックス富士工場は、富士市に拠点を置いてからおよそ60年という歴史がある。そんな富士市とは切っても切り離せない縁で結ばれたポリプラスチックスの髙橋さんは感謝と謙虚の気持ちを忘れない。ポリプラスチックスは今や、市場を海外に移すなどグローバルな活躍を続ける一方、企業活動を少しでも富士市に還元したいという気持ちこそがポリプラスチックスが世界で躍進を続ける所以であるのかもしれない。

最後に、ポリプラスチックスの経済面の活動がSDGsの17の目標のうち何番の達成を目指している活動であるかを伺った。髙橋さんははっきりとこう語ってくれた。「12番のつくる責任、つかう責任になるかと思います。我々はたくさんのプラスチックを製造しています。それが単純に捨てられることなく、リデュース、リユース、リサイクルといったところを広めて、これからの時代にマッチした資源の再利用方法を考えていきたい」。経済面の取材を通して髙橋さんの発言は、常に力強かった。その力強さから、SDGs推進企業として地域を引っ張っていく覚悟と自信が垣間見えた。

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