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(ラジオ番組アーカイブ)学生記者取材 No.14

放送日令和5年12月11日
学生記者川崎花織
取材先(SDGs推進企業等)株式会社エムズ
ラジオ番組アーカイブ

取材レポート

今回取材したのは、富士市SDGs推進企業である「株式会社エムズ」。主に人工芝の施行や人工芝を用いた商品開発を行う人工芝専門店である。また、SDGs事業として、廃棄されていた人工芝の端材を再利用した「人工芝サンダル」の商品化や「環境と人体に優しい人工芝の充填材」の開発にも挑戦している。
これらの事業について、エムズの部長である鈴木直明さんと広報・営業の村松美波さんにお話を伺った。

川崎:エムズさんはSDGs事業の一環で、端材を使った人工芝サンダルの商品化に成功したと伺いました。現在の売り上げはどれほどですか。
村松:昨年4月から販売を開始していますが、現在は300足ほど売れています。
川崎:現時点で課題はありますか。
村松:使い続けても見た目がきれいな人工芝サンダルを作るために、人工芝のカットの仕方について常に考えています。また、サンダル部分に関しても、より良いものを作るために、協力してもらえる業者を見つけることが課題だと考えています。
川崎:「環境と人体にやさしい人工芝のクッション材の開発」にも力を入れていると伺いました。具体的にどのような事業なのでしょうか。
鈴木:人工芝を施行する際に使用する充填材として、以前は廃ゴムなどから作られる黒ゴムチップを使っていましたが、それが環境や人体に有害であることが分かりました。現在は、抗菌・消臭作用のあるお茶の粉などを混ぜるなどの工夫を重ねて、代わりとなる充填材の開発を行っています。

川崎:どのような思いで開発を始められましたか。
鈴木:真夏になると人工芝の表面温度が70℃くらいまで上がり、スポーツを行う人たちが火傷してしまうことがよくありました。そこで、充填材自体に工夫を凝らせば温度を下げられるのではないかと考えたことが開発のきっかけでした。
川崎:現時点で成果や課題を感じることはありますか。
鈴木:様々な業者さんに協力いただいて商品としては良いところまで来ています。実験を重ねた結果、射質成形を使ったプラスチックに人工芝と遮熱材を混ぜると、温度が10℃近く下げられることが分かりました。次のステップとして、製造コストを抑えるための開発を進めていきたいと考えています。
川崎:本事業を通じてどのような未来に繋げていきたいですか。
鈴木:学校や運動場などで柔らかく環境にやさしい人工芝を広く使っていただくことで、運動をする際の怪我防止やグラウンド周辺の環境の改善などに繋げることができると思います。人工芝を通して子どもやスポーツを行う人たちをサポートし、地域をもっと活性化させていければと思います。

取材を行うなかで、人工芝には多くの可能性があることが分かった。環境汚染の原因となるプラスチック廃棄物を減らし、スポーツを行う人々の未来を見据えた取り組みは現在も進められている。
プラスチック自体は我々の身近にも溢れるほどあり、改めてプラスチック素材との付き合い方を考える良いきっかけとなった。
(取材:富士市SDGsプロジェクト学生記者 川崎花織)

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